2018年01月16日

地縫いとステッチ

縫製の豆知識B

今日は縫製の基本用語で工場内ではしょっちゅう使う言葉です。

【地縫い】じぬい

これは先ずものを作るときまず最初に形にするため

2枚の布をしっかりミシンで縫い合わせる工程を言います

普通は中表に2枚の布を合わせ裏から塗って表に返します

(出来上がった時には外から縫い目が見えません)

この時大事なのは縫うところの布の端をきちんとずれないように合わせて

同じ幅で縫うことです。

この縫う幅を縫い代(ぬいしろ)と言います。

ふつうの場合、縫い代は1cmです。

ただ素材、形状、用途等で5ミリだったり、1.5cmとかに変える場合もあります。

この地縫いを正確にきれいに縫うことが後の全ての工程に影響します。

出来上がりサイズは全てこの地縫いで決まります。

【ステッチ】

ステッチの意味は表から見える縫い目を指します。

しかし、普通縫製工場では一般的に

デザイン上の飾りやグレードアップの為や強化に縫った縫い目を指します。

たとえば普通のワイシャツのポケットを考えてください。

ポケット口を縫ってあるミシン目・・・・真っ直ぐであったりVであったり

これは普通にポケットステッチの工程と言いますが

ポケットを身頃の胸に付けてある縫い目

これもステッチには間違いないのですが

普通はポケットつけとか たたきつけ と表現しますね。

違う布に取り付ける目的で縫ったミシン目と区別します。

ただこれも工場によって言い方も違いますからややこしく

定義もあいまいですから私も何が正しいのかは分かりません。


しかし、はっきり言えるのは

表から見える縫い目は(見えないものもですが)絶対に

運針・縫い幅・糸調子これらをきちんと揃えて縫うことです。

仕上がり商品価値はこれで決まります。

【コバステッチ】

これは縫製工場では良く聞く言葉です。

1mm〜2mmの細い幅のステッチの事です

【ダブルステッチ】

カジュアルっぽい雰囲気を出すため、

また縫った箇所をさらに強化するために

スッテッチの内側または外側にもう1本ミシンで縫うもの

これがWステッチです(2本線になります)


ステッチは普通 運針13針〜18針くらいで

素材、アイテム、デザイン等で決めます
商品の品定めをするときはここを良く見てください



posted by 小ロット・短納期縫製屋タカ at 20:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 縫製の豆知識

2017年12月26日

糸調子と運針


縫製の豆知識A

(糸調子と運針)

前回はミシン作業をするまでの基本について書きましたが

今回は作業に入る前に一番大事な糸調子です

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上の写真はテキストを撮ったものですが

本縫いの原理を分かりやすく手縫いで記してあります

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上の図が本縫いミシンの上糸の糸道(糸の通し方)図です

ミシンを縫う前には必ずこの糸道が間違っていないか

必ず確認することが大事です

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下糸はボビンに巻いたものをボビンケースに入れ釜にセットしますが

本縫いのミシン目は上糸と下糸のバランスがとれていないときれいになりません

上の図のような方法で上糸と下糸の強さを調整します

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一番上のように表も裏も同じように点線になるよう調整します

上糸の張りが下糸よりきついと下のように表側の目がつれて

だんだん1本線に見えるようになります

生地の組成、厚さ等様々な条件により縫い目は変わってきますから

きれいな縫い目(生地も縫ったところが波打たずフラットに)になるよう

使用糸の選定や糸調子、押え圧他いろんなことを条件に合ったように

調整していくことが大事になります

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そして運針を合わせます

運針とは

3cmの間に針がいくつ進むかの数です

これが縫い目の数になります

当然、細かい縫い目の場合強度は高くなりますが

パッカリング(生地が糸で引っ張られ波打つ状態)が出やすいです

粗く縫えば逆にほつれやすくなります

上記写真の上の縫い目は

運針 14針  下は 19針 位です

メーカーから発注される商品の

縫製仕様書には必ず運針の指示がされます


縫製作業にかかる前に準備として

この運針を確認することが一番重要なのです


posted by 小ロット・短納期縫製屋タカ at 18:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 縫製の豆知識

2017年12月15日

縫製作業の基本について

今日からこのページ「縫製の豆知識」の中で

縫製屋タカとしていろんなことを書いてみたいと思います

アパレルの縫製工場では新人が入ってミシン作業を教えるとき

このテキストの内容に沿って基礎を覚えてもらいます

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ほとんどの縫製工場が作業の主力となる

「本縫いミシン」は JUKI製を使用しています

メーカーは違っても縫製作業の基本は変わりません

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まず、ミシンの座り方が大事です

テキスト写真のように、ミシンに体を正対し

身体の中心を針棒の位置において座ります

椅子には深く腰掛け背筋を伸ばし

ミシンテーブルと体の間はこぶし2個分くらい離れるようにし

ペダルは必ず図のように両足で踏む癖をつけます

これが一番身体に負担がかからず疲れない

と言うことはイコール

品質が良く生産性が高く持続して作業ができる基になります

『正常作業範囲』が一番広くとれるのです

腕全体が自由に使え大きいものでも取り回しがスムーズにできます

所作もきれいに優雅になり本人もきれいに見えますよ笑

数年前の映画「繕い裁つ人」の主役 中谷美紀さん

そしてドラマ「アンダーウェア」の中で重要な役となった

国内縫製全盛期の主役機種「DDL555」JUKI製を操つる大地真央さん

二人がミシンを使う所作・・・これがこの基本の姿でした!

もちろん専門家の指導を受けたのでしょうが

この所作のきれいさに縫製屋タカ感銘を受けたのでした

今日はここまで・・・




posted by 小ロット・短納期縫製屋タカ at 16:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 縫製の豆知識